ライトノベル「悪魔のミカタ」を読んだ。古本屋で買った。残念ながら途中の巻が抜けている状態だったのでそこは新品で補完予定。気に入った。
大まかなストーリーを説明しよう。悪魔がばら撒いた超常的なアイテムを使って望みを叶えると、代償として魂を渡さなければならない。しかし、望みを叶えた当人がそれを認めなければ魂を奪えない等といったいくつかのルールがある。かつては契約してから行われていた取引だが、巧みに契約の穴をすりぬけて魂を渡さない人間と公平に知恵比べで争うために設けられたルールだと悪魔は説明する。で、そのアイテムを使った事件に巻き込まれて死んだ恋人を生き返らせるために主人公は悪魔のミカタとなり魂を奪う作業を代行する。
超常的なアイテムが登場する点で「ザンヤルマの剣士」を連想した。しかし、ザンヤルマの剣士のストーリーにおいては直接に代償を求められることはない。使い方次第で結果的に碌でもないハメに陥いる愚かさが主題になっている。それに対して悪魔のミカタでは魂をめぐっての駆引きが中心である。悪魔と人間のゲーム。絶対に譲れないものを賭けた大博打。そして、見え隠れするルールの本当の意味が明かされるのはいつになるのかが楽しみ。こういった駆引きが好きだ。思いもよらないどんでん返しには心が躍る。
キャラの個性が強すぎるようにも感じるが、感情移入して情緒を楽しむのではなく、ゲームを観戦するようなつもりで読むには良い作りと思う。
ところで、作中には「朝比奈菜々那」というキャラが登場するのだが、朝比奈っていうとどうしてもみくるを連想してしまうあたり随分と洗脳されてる。
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