オライリーの書籍、XML HACKSを読んだ。HACKSシリーズはオライリーの新しいブランドとして定着しそうだと思う。動物本のように深い知識を与えるものではなく一通り使いこなせるようになることを目指しているように見える。表紙が「道具」なのはいかにも内容を象徴している。
で、XMLについてだが、これは非常に興味深い。XMLの変換方法をXMLで記述できたり(XSLT)、XMLに書き込む形式をXMLで記述できたり(XML Schema)するのを見ると、グレアムの言う「XMLはLispの再設計」という言い分も納得いく。Lispと比較するとダイナミックさがずいぶん足りないが、そこを補う形でJavaやJavaScriptが活躍するだろう。
従来方式のデータベースに収まるようにXMLを展開する方法や、XMLネイティブなデータベースも最近では登場するようになっていることを考えれば今後はますますXMLの需要は高まるに違いない。しかし、情報処理技術者試験では相変わらずSQLの問題ばかりだ。こういった信頼性がものを言う分野で新しいものを取り入れるのは時間がかかるのかもしれない。
XML Hacks ―エキスパートのためのデータ処理テクニック
- 作者: Michael Fitzgerald,佐藤直生,木下哲也,福竜興業
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2005/03/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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