ライトノベル「学園キノ」を読んだ。「キノの旅」のパロディ本である。とにかく馬鹿馬鹿しいまでにハジけてワケワカんなくってる内容だ。宇宙を旅していたキノとシズが女神の頼みで地球にはびこる魔王の手下を退治するはめになるという話。その際、周りの人が不思議がることのないよう擬似人格を与えられて普段は普通の人として過ごしているという設定で、「キノの旅」とは似て非なるキノ達が活躍する。
メディアワークスの公式サイトの宣伝文句にはこうある。
『キノの旅』 ファンは絶対に読んではいけない!!!
しかし、とにもかくにも全面的にあまりにもアホな話なので、ファンにとってもかえって本編とは別物として読めると思う。こんなものを「キノの旅」の作者自身が書いて、しかもそれを文庫化してしまうという点にメディアワークスの度量の深さがうかがえる。番外編とかでなくてあくまでも「パロディ」という扱いにしたのは多少の理性があったのかもしれない。他にもいろんなものからパロっているらしいのだが、私には全然わからなかった。頭にリンゴを乗せているシズがキノの旅本編からのパロディだということにすら読み終わってから気付いた。(第四巻第四話「伝統」を参照)
それから偶然だが、あとがきの中の文章でこんなのがある。
一行も書けてない二冊目だけど、タイトルはもう決まっているよ
『学園キノ ザ・セカンドショット! ~一発なら誤射かもしれない~』
時期からして狙って書いたわけじゃないだろうけど、うまいぐあいに時事ネタにからんだね。
繰り返しになるが、とにかく馬鹿馬鹿しい本。好みは別れるだろうが、私はワロタ。
- 作者: 時雨沢恵一,黒星紅白
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/07/10
- メディア: 文庫
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