夢枕

私の母の夢の中にその母 (私にとっては祖母) が現れたことが二度あるのだと母が言っていた。 いわゆる「夢枕に立つ」というやつだ。

一度目は祖母が死んだ直後だったという。 祖母の葬式の準備にてんやわんやで疲れていた母に対してその姉 (私にとっては伯母(おば)) が休むようにいい、母は少しばかりうたたねをした。 そのときに夢の中に現れた祖母は「冷蔵庫に蓮根(れんこん)があるから子供に金平(きんぴら)を作ってやれ」と言ったそうだ。 そして祖母の家の冷蔵庫には実際に蓮根があり、母はそれを持って帰って金平を作った。 その時点では私は生まれておらず、私の兄も乳児だったので金平を食べはしなかったようだが。

二度目は母の(おい) (私にとっての従兄(いとこ)、祖母にとっては(まご)) について「大豆入りのカレーを食べさせたら良い(よめ)が得られる」と述べたそうだ。 (結局のところ、彼は今でも独身なのだが。)

全く無意味で意味のないただの夢だ。 しかし死んだ肉親が現れるとなると特別な何かを感じてしまうこともあるのだろう。

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