神は細部に宿る

私は小学生の頃に数年ほどヤマハ音楽教室に通ってエレクトーンを学んでいたことがある。 子供向けということもあって理屈っぽいことはあまりしなかったし、やめてから何十年もたった今では指の動きなどもまるで上手くいかないので結局のところ何も身につかなかったわけだが。

その当時に使っていた楽譜は倉庫にしまったままにしていて廃棄はしていなかった。 音感もないので楽譜を見てもどんな音楽だったかも思い出せないし、ふと思いついてパソコンに楽譜を入力して再生してみたのだ。 具体的に使ったソフトは MuseScore である。 主旋律を入力してから伴奏を入力して、それから細かな指定を付けていくという順序で入力した。

主旋律があるだけでもどんな曲かわかる程度にはなるのだが、詳細を入力するたびに美しくなっていくことがわかる。 全体から見ると些細に思えるスタッカートやテヌートひとつひとつが確実に音楽の美しさに貢献していることがわかる。

作品をよりよくするにはただひたすらに細かな部分をよりよくし続けるという積み重ねなのだなと感じたのであった。

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