Scheme

プログラミング言語 Scheme をこれから学ぼうという人が SICP (計算機プログラムの構造と解釈) を教科書にする事例をよく見掛けるのだけれど、それは良い選択とは言えないと思っている。 SICPScheme を学ぶための本ではないし、 Scheme を使いつくしているわけでもなく、説明に Scheme を使っているというだけのものだからだ。 あくまで計算機科学の教科書なのだ。

SICPScheme を学ぶというのを喩えて言うなら、これから英語を学ぼうという人が小説の書き方を解説した本を開くようなもので、知識のレイヤが違う。

もちろん SICP はとても良い本で、読むべき本だ。 Scheme を使うにせよ、他の言語を使うにせよきっと訳に立つ。 でも、上記の喩えで言うなら英語で小説を書けないからといって英語が無意味だということにはならないのと同様に、 SICP の解説を大して理解できなくても Scheme は充分に面白くて使える言語だと思うのだ。

そんなわけで、私が言いたいことはもうちょっと気楽に Scheme 入門して欲しいってこと。 Scheme は良くも悪くも案外普通な言語だ。

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