フローチャートの功罪

プログラミングを指導するにあたってフローチャートを多用することに否定的なプログラマは多いようだ。 フローチャートの表現力は限定的であり、現代的なオブジェクト指向や関数スタイルに対応付かない古い方法であるというのがその主な論拠(ろんきょ)である。

プログラムの処理の流れというのは様々な側面があり、もちろんフローチャート的な側面もあるのは間違いないものの、プログラミング入門においてはフローチャートばかりがあまりに頻出(ひんしゅつ)するというのは(うなず)ける話ではある。

だが、私はフローチャートを多用するプログラミング入門教育についてそれで良いと思っている。 訓練する前の人間は手順を表現するということがまるっきり出来ないのが普通だからである。 だからまずはフローチャートで表現・理解することを目標にするのは手頃であろうし、それが身に付かないようでは他の視点を持つことはどうせ出来ない。

初心者の段階を終えていつまでもフローチャートに拘泥するようでは良くないが、入門の段階でフローチャートを中心にする分には問題ではないだろうと思う。 (現実には最初に身に付けたことを後々まで引き摺ってしまうのもよくあることではあるだろうが。)

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